最終更新日:2014/10/2

病院内のチームプレー

薬剤師等の専門的知識を持った医療従事者の間では、近年、連携や役割分担ということが大きな注目を集めています。当然、医師や看護師もその連携や役割分担に含まれており、重要な担い手となっています。なぜ医師と看護師の連携や役割分担が重要視されるようになってきたかというと、その理由には2点があるように見えます。まず1点目は、医師不足、看護師不足の問題です。医師や看護師の仕事には、近年、非常に高度な技術などが必要とされるようになって来ました。そのため、医師や看護師の仕事は非常に多岐にわたるようになってきています。ところが、医師や看護師の絶対的な人員数が少ないため、医師や看護師がしなければならない職務が増加してしまう事態になってしまいました。医師や看護師に業務内容が増えることで、精神的、肉体的負担も増し、医師は診療や治療過程において、看護師は看護したり投薬したりする過程において、医療ミスや診察ミスを生むことになってしまいました。そのため、医療従事者同士が連携や役割分担を積極的に行なうことで、医師や看護師にかかる負担が軽減され、医療ミスや診察ミスが現況していくことが期待されているからです。医師と看護師の連携や役割分担が必要とされてきている背景の2点目は、チーム医療という考え方です。近年は、チーム医療という、1人の患者さんに対して、医師や看護師、薬剤師、理学療法士など、複数の専門家がトータルに把握し、治療にあたろうという傾向が強くなっています。このことは、医師や看護師の職務内容を明確にすることが求められる結果を生み、そのことで医師や看護師の連携や役割分担を明確に行なわれるようになって来ました。
このような流れを受けて、2007年12月28日には、厚生労働省が、「医師及び医療関係職と事務職員等の間等での役割分担推進について」という通知が出されました。この通知では、医師と他の医療関係者の間での連携の仕方が具体的に明記されているのですが、医師と看護師についても通知で触れられています。8箇所の役割分担と連携が記載されています。まずは、薬剤投薬の調節ということがあります。医師からの支持の範囲内であれば、看護師が患者の状態に合わせて薬剤の量を調整して良いというものです。これは、特に在宅患者の多い訪問診療などで行なわれることが期待されています。他にも、救急医療や夜間診療などの医師数が不足している場面においては、診療の優先順位を医師ではなく看護師が決定できるように権限を持たせました。他にも、入院中の患者さんの生活に関して食事等の変更も医師の許可なく看護師が行なえるようにすることや、患者さんやその家族に対して、診療前の情報収集や検査などについての説明をできるようにすること、薬剤の管理を適切にしていくよう薬剤師と協力し合っていくこと、医療機器の管理を行なうことなどがあります。

また他にも、特定看護師制度というものも検討されています。特定看護師制度とは、(1)看護師免許があり(2)看護師として一定期間の実務経験を持ち(3)新たに設けられる第三者機関が認定した大学院修士課程終了後に、第三者機関により知識や能力の評価を受けた等の3条件を満たす看護師が、胸部単純エックス線撮影と読影の補助、エコーといった検査や、浅い創部の切開や縫合等の創傷処理、患者の状態に応じて薬剤を選択し使用するなどを行なえるようにする制度です。現在この特定看護師制度については、厚生労働省が2010年度からモデル事業を始めることを決めており、特定看護師の医療行為を法律上に明確に位置づける時期を早めに行えるよう、調整している段階です。ただし、安全や質については一定レベルにあることを補償しなければならないため、その保証方法はどうするかといった課題も残されています。

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最終更新日:2015/4/9