Last update:2014/10/2

看護師の役割

医師の業務軽減や医療ミスの減少を目的に、看護師の業務拡大が現実的となってきました。アメリカでは、いくつかの、医師以外で高度な医療技術を独立した立場から患者さんに提供する医療職があります。その中のひとつとして、「ナースプラクティショナー(Nurse Practitioner;NP)と呼ばれる職業があります。これは、約2年間の希望する専門分野の教育を受けた後、ナースプラクティショナーの修士号を取得し、国家試験に合格、申請すると、ナースプラクティショナーの免許がもらえ、臨床現場で働いているというものです。特に訪問介護や訪問医療や、地方で医師数が少ない場所などでは非常に重要な存在で、医師でも看護師でもないけれど、専門の医療従事者としてみなされている職業です。このアメリカのナースプラクティショナーをモデルとして、日本でも看護師の業務拡大のために、特定看護師制度というものが具体的に検討されている段階となっています。
ところが、看護師の業務拡大に伴って、医師の業務との間でいくつかの問題が生じてきています。まず基本的なこととしては、看護師が現在の業務もしっかりと行なえていないのに、業務拡大をしたら、質の低いレベルのものを提供することになるのではないかということです。看護師の不足や業務の煩雑さから、毎日の業務に追われているもしくは毎日の業務をこなすことで精一杯、時には業務をこなしきれないことがあるという中で、看護師が業務拡大を果たしたら、それ以外のところで医師の負担が大きくなるのではないかということです。また、静脈注射など、看護師がまず自分の出来ることをきちんとやってくれるようになってくれたほうが、看護師の業務拡大よりも重要で医師の負担軽減になると主張する医師もいます。これは特に総合病院や大学病院で働く医師からの主張として強くあります。大学病院や総合病院では、看護師の仕事内容はある程度規定されていて、時には細かい部分にまで及んでいる場合もあるので、臨機応変に対応したり、医師の指示を受けてすぐに行動したりしていけることができるということが、個人病院よりもしにくい現状にあります。ですから結局医師が自分で注射をしなければならなくなるということもあったりします。結局そのような雑務が、医師の業務を少しずつ大きくしているので、医師は負担が大きくなっていっているということです。そのような中では、医師が看護師に対して、看護師としての業務をきちんと果たせるような組織作りをまずは行なって欲しいと願うようになっても、不思議ではないかもしれません。
さらに、特定看護師制度というものを新たに設けたとした後、病院の組織内で働くこととなったら、組織内でどのような位置づけにすればよいのかという問題もあります。特定看護師ではない看護師も大勢いる中、どのような指示系統にすることが、医師からの指示を混乱させることなく、さらに特定看護師からの指示も受けながら看護師が看護を行なっていけるのかということです。

医師と看護師との連携は重要ですから、いくつかの問題がないような状態で、新しい制度を生かしていけることを望みます。まだ現在は検討状態ですので、今後、さらに具体的な課題が明らかになっていく中、対応策が決定したところで実際の運行となれば、もっと今よりもスムーズな医師と看護師との連携が可能になるのかもしれません。

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Last update:2015/2/19